長い間海外で生活すると、見た目を気にしなくなる。
留学帰りあるあるですよね。
留学に行く前と行った後では、価値観を大きく変えて帰ってくる人がいます。
特に顕著にわかるのは、見た目を気にしなくなるということです。
日本の美しさの基準
私が帰国して感じたことのうちの一つに、日本人は見た目を重視しすぎというのがあります。
欧米諸国に比べ、人を「美しいかどうか」、見た目で判断することが多いのは明らかです。
そして、日本人が感じる美しさには、ある一定の条件があります。
華奢で、肌が白くて、目のぱっちりした子。
日本人の求めるかわいい像ってこんな感じですよね。
このように、日本人にとっての「美」にはいくつかの条件があり、皆この条件に合うように顔を作っていきます。
量産型が多くなるのは、このように、みんなが世間一般受けする外見を目指すからです。
自信のない日本人
これだけ美容に時間をかけている日本人ですが、不思議なことに、欧米人と比べると自分の容姿に自信を持ってる人が少ないです。
これは、世間一般受けするための美しさを求めているからだといえます。
目が大きい方が可愛い。色の白い方がかわいい。
誰が決めた基準なのかは誰もわからないのに、私たちは知らないうちにSNSやメディアを見て、そう判断してしまっているのです。
本来、100人いたら100人とも違う容姿を持っていることは当たり前。
にもかかわらず、皆が同じような体系と顔つきを求めてしまうのには無理があるのです。
かわいい、かわいくないをジャッジしたがる日本人
新学期になり、大学には新しい学年の生徒たち、会社には新入社員が入ってきます。
そして、先輩や上司たちが新しく入ってくる女の子を見て、あの子はかわいい、あの子はかわいくない、とジャッジを始めます。
なので、女性たちは必死になって容姿を磨きます。
女性たちがかわいくなりたいと思うのは、男性のジャッジというフィルターを通しているからだと言えます。
もし、この世に男性がいなかったら、女性たちはもっと自由な恰好をしているでしょう。
この見た目のジャッジは日本特有の議論です。
実は、欧米ではあまり見た目に関する話題が出ないのです。
欧米の美しさに対する考え方
「美しさとは内面からにじみ出るもの。だからボランティアをしたり、読書をして教養を身につけるの。」
私のスイス人の友人が言った言葉です。
日本でいう美意識の高い人とは、肌のスキンケアを怠らない人や、髪の毛がきれいな人など、外見に気を使っている人を指すことが多いです。
一方ヨーロッパで美しいと言われる人は、外見よりも内面の洗練された人を指します。よって彼らは内面を磨くことによって美意識を高めます。
すなわち、化粧で顔を作るよりも、ありのままを受け入れ、自分に自信を持ってる人が美しいとされているのです。
いろんな種類の美しさ in カナダ
私の住んでいたカナダには、多種多様な人種がいるため、肌の色や髪の色がそれぞれ違います。
そのため、いろんな種類の美しさを感じることができます。
肌が白くても黒くても、それぞれ美しい。
目が大きい人は目力がある。目が細い人はセクシー。
ぽっちゃり体型の人でも細い人でも両方に良さがある。人種が違うから、みんな違うのは当たり前。みんなそれぞれ違った種類の美しさを持っている。
カナダ人はこのようにとらえています。
なので、カナダ人は自分の良いところを見つけるのが上手です。
だからカナダに住んでる人は、自分のことを心から好きなんだと気づきました。
どの人もすごく自信に満ち溢れていました。
欧米人は、見た目よりももっと他のことに目を向けているような感じがします。もともときれいな人が多い人種だと思いますが、内面からにじみ出る美しさも加わることで、さらに魅力的に見えるんだと思います。
みんなそれぞれ美しいという価値観が日本でも広がれば、日本人も自分の外見に自信を持てる人が増えると思います。